日本人は、人とあったときに頭を下げて挨拶をします。
おめでとう、こんにちは、はじめまして、すみません、ありがとう、さようなら、ごめんなさい。
日常のどんな場面でも『おじぎ』は大活躍です。
人体の中で急所とされる、頭と首を差し出しことで、「あなたを無条件に信用します」という現れとされています。
欧米人から見ると奇妙な仕草に見える「おじぎ」。
感謝の意を伝えたり、尊敬の念を示したり、信用していますのサインだったりします。
一歩下がって相手を敬い、受け入れていく仕草です。
逆に欧米人は、胸を張って目と目を合わせて握手をします。
武器を持っていないよと手のひらをみせるしぐさをみせながらも、自分を主張するような仕草です。
どちらがいいとか悪いということはありませんが、まずは、こちらから相手を受け入れて信用していくという日本の「おじぎ」は世界中に誇れるものです。
日本人はいつ頃からおじぎをしていたのでしょうか。
語源は『時宜』ではないかとされています。
「ものごとを行うのにちょうどよい時期」を指す言葉です。
やがて、『ちょうどよい状況』『適切な挨拶』と幅広い意味をもつようになり、丁寧語の『御』をつけて『おじぎ』となりました。
江戸時代には庶民の間で『おじぎ』頻繁に使われるようになります。
中国の書物「魏志倭人伝」には「日本人は道で高貴な人に出会うと、道を空けてひざまずき、頭を下げて挨拶をする」という記述があります。
また、古代のはにわのなかには、おじぎをしてる形があったそうです。
おじぎはもともとは、神に対する畏敬の念から始まったのではないでしょうか。
いずれにしても、かなり昔から日本に根づいていたのですね。
おじぎの正しいやりかた
こんな歴史ある「おじぎ」
日本人なら美しい所作を身につけて置きたいものです。
おじぎは、座ってするときと立ってするときがあります。
どちらも、基本は背筋を伸ばすこと。
これだけで、相手にキレイに映り、見栄えがよくなります。
そして呼吸です。
「礼三息」と呼ばれる呼吸法で礼をします。
1 息を吸いながら頭を下げます。2 頭が止まったところで息を吐きます。3 そしてまた、息を吸いながら頭を戻します。
これは、実際にやってみるとわかりますが、かなりゆったりしたおじぎになります。
かつ、丁寧な所作になるので、相手に対して良い印象を与えることができるようになります。
自分のなかでも呼吸に合わせて心が落ち着いていくのがわかります。
落ち着いた心は不思議と相手につたわります。
緊張した人を前にすると自分も緊張してしまいます。
落ち着いた心は相手に信頼と落ち着きを伝えてくれます。
金運とは、人と人の信頼から生まれます。
信頼のないところに金運は舞い込んできません。
そもそもお金とは信頼のことです。
こんなふうに考えると普段何気なく使っている「おじぎ」を、もう一度見直してみたくなりませんか?