6月の『衣替え』。実は、意外な歴史がありました。『更衣』と『厄払い』

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衣替え
すっかり気温も上がり、梅雨も近く6月。
この季節になると、街の風景が一変します。
誰もが重たい冬服を脱ぎ、明るい色合いで軽やかな夏服に装いを変えるからです。
とりわけ、学生たちの制服は、上着がなくなり、袖も短く、白を基調としたものに変わり始めます。
初夏の新鮮な空気を相まって、いかにもさわやかな夏をイメージさせて、気持ちも浮きだってきます。
 
これが「衣替え」
夏の始まりを告げる風物詩といえるでしょう。
またひとつ季節が移り変わったことを、街行く人々の服装が教えてくれるのです。
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『衣替え』の起源は『更衣』

「制服を着替える」というイメージからか、衣替えは近代になってはじまった習慣と思われがちですが、実は、日本では1000年以上の歴史があります。
それも、宮中行事としての儀式として受け継がれてきたのです。
ちょっとした日常生活のトピックと思っている人が多いのですが、衣替えはれっきとした日本の伝統行事なのです。
起源は、平安時代といわれています。その時代は宮中で半年ごとに服を替え、さらにいつもより入念に掃除をして、気持ちを入れ替える習慣がありました。
これを「更衣」(こうい)と呼んでいました。いまでも通じる言葉です。
更衣は、夏と冬、一年のうちに2度行われていました。
平安の昔は、着替えるほどたくさんの服をもっていた層は限られていたため、宮中の人々などを貴族だけのものだったようです。
更衣の目的は、季節によって服を替えていき、暑さ寒さに対応していくことが、ひとつ。
そして、なによりも穢れ(けがれ)を祓う(はらう)ことが重要でした。
厄や災いを呼ぶものとされる穢れは、だんだんと家や心身にたまっていくものと思われていました。
だから、時には一気に祓う必要があるのです。更衣とは、宮中から「負」を一掃するイベントであり、神事でもあったのです。

現代の厄落とし

昔『更衣』と呼ばれ、厄払いとして重要な儀式だった『衣替え』は、現代社会にも通じるものがあります。
穢れや厄という概念は、いまの時代なかなか見えにくくなってきていますが、災いや病気を招くものとして考えるとわかりやすいでしょう。
たとえば、ほこりやダニ、ペットの毛クズといったハウスダスト。カビや細菌、花粉など。
これらは、すこしずつ家の中に積もっていくものです。そして、鼻炎や喘息の原因になったり、アレルギーを引き起こすともいわれています。
これこそ、現代の厄。
普段は掃除しない奥まった場所も、衣替えの時期を見計らって綺麗にしてみてはどうでしょうか。部屋の隅々まで手を入れて、冬物の衣服や布団を洗濯をして夏空に干し、厄を浄化するのです。
衣替えとは、単に冬服を夏服を冬服に入れ替えることではありません。半年間の汚れをさっぱりさせて、健康を維持するための、大事な厄払いの行事としてとらえてみましょう。
そして、半年後、今度は冬場に行われる厄払いが年末の大掃除です。

まとめ

平安時代から続く『衣替え』は、鎌倉時代には衣服だけでなく、扇子や髪飾りなど普段使っているアイテムも変えることが流行しました。

これが、江戸時代になると、春夏秋冬、季節ごとの衣替えが武家に義務付けられたといいます。

これは、更衣を通して経済を活性化させる目的もあったそうです。

季節ごとの行事を、流行や消費活動に結びつけ、大きなイベントにしていくところは、クリスマスやバレンタインデー、ホワイトデーなどに似ていますね。

日本人の商魂は昔からかわらないようです。