何かが起こった瞬間に「運がよかったなぁ」「運がなかったんだ」と思っても、そのときだけで判断できないのが運の面白さです。
物の価値にも似ていますね。
気に入った漫画や本を集めていても、あるとき「もういらないかな」と処分してしまうこともあると思います。
部屋に貼っていたポスターも、急に「なんだか子供っぽいな」と思いはじめて、はがして捨てたり。
こんな経験は誰もがあるのではないでしょうか?
あんなに好きだったのに・・・
物の価値って永遠には続かないんですね。
単に気持ちが変わっただけでは?
そうです。
ここに運の性質をつかむヒントがあります。
運と心。
ふたつは密接な関係にあるんです。
どちらも絶え間なく動いていて、とらえどころがありません。
変化を繰り返し、とどまることがないのです。
運は瞬間瞬間で動いています。
『人間万事塞翁が馬』禍福はあざなえる縄のごとし
ある時、中国の老人の馬が北の国の方角に逃げていってしまいました。
この辺の北の地方の馬は良い馬が多く、高く売れるので近所の人々は気の毒がって老人をなぐさめに行きました。
ところが老人は残念がっている様子もなく言いました。
「このことが幸福にならないとも限らないよ。」
そしてしばらく経ったある日、逃げ出した馬が良い馬をたくさんつれて帰ってきました。
そこで近所の人たちがお祝いを言いに行くと、老人は首を振って言いました。
「このことが災いにならないとも限らないよ。」
しばらくすると、老人の息子がその馬から落ちて足の骨を折ってしまいました。
近所の人たちがかわいそうに思ってなぐさめに行くと、老人は平然と言いました。
「このことが幸福にならないとも限らないよ。」
1年が経ったころ異民族が城塞に襲撃してきました。
城塞近くの若者はすべて戦いに行きました。
そして、何とか胡人から守ることができましたが、その多くはその戦争で死んでしまいました。
しかし、老人の息子は足を負傷していたので、戦いに行かずにすみ、無事でした。
人生何が幸いするか分からないし、
何が不幸の原因なのかも分からない、ってことです。
今の幸せは将来の幸せを保証しないし、
逆に今の不幸せが将来の幸せにつながるかもしれない。
では、運というものをどんなふうに考えればよいのでしょう。
金運は瞬間で変化します。
なにかが起きたときに大事なことは、最終的にどんな意味をもたせるか。
つまり、あなたの意識、心が関わってきます。
金運と心はうつろいやすい
常識と言われることも、時代とともに変わっていきます。
「そんなのあたりまえだよ」とすぐに思い込まずに「本当にそうなのか?」という視点をもつことは、金運をつかまえる訓練になります。
それこそが金運をきたえる第一歩です。
あたりまえを疑ってみる
お金があれば幸せですか?
ハイと即答したひとは金運を逃してしまっているかもしれません。
そもそもお金は道具です。
ほんとうは、お金自体に価値があるのではなく、お金をつかって何をするか。
そこに価値があるんですね。
現実的に考えれば、お金があれば『欲しいものが手に入る』『人を動かすことができる』といえます。
しかし、『お金があればなんでもできる』と妄信すると、心にゆがみが生まれてきます。
「お金至上主義」を信じるあまり、自分の欲望のためだけにお金を使う人がいます。
感謝を返さずに、お金を独り占めする人です。
お金は「感謝の対価」です。金運は感謝の気持ちのないところには訪れません。
感謝のないところにお金を使っても幸せにはなれないのです。
お金を独り占めにしても、誰からも「ありがとう」と言われない人生を送ることになります。
いくらお金持ちでも人のためにお金を使えない人は愛されません。
誰からも愛されないお金持ちは本当に幸せでしょうか?
金運を動かしているのはあなた自身
「それが普通」「そんなの常識だ」と思っていたことも、実は世間でいう価値に洗脳されていただけかも?
と思えてきませんか?
運がいいと思っていたら悪い方向にいったり、またその逆のあったりします。
運は定まっていないのです。
コントロールできないとも言えます。
しかし、自分自身の心はコントロールできます。
出来事に意味をもたせるのは自分自身です。
「あたりまえ」と思われていることも、時代とともに変わっていきます。
あなたが過去に執着していた、物や友人や出来事の価値も変化していきます。
心の変化のおおもとは自分自身の価値観です。
あなたのの価値観があなたの金運を決めていくのです。
他人の価値観に振り回されることはありません。
金運も心も動くもの
あなたの心が動いた方に金運も動いていきます。
そして、あなたの受け取り方次第で金運は、良くもなり、悪くもなります。
社会的な価値や世間体の振り回されていると、あなたに訪れている金運を見失ってしまいます。
金運とは心!未来をイメージせよ!
心のないところに金運は訪れません。
金運は常に動いて変化するもの。
あなたの金運を動かしているのは他でもないあなた自身。
漠然と「金運をアップしたい」と思っていても、単なる願望で終わってしまいます。
金運をつかみ取るためには、未来を強烈にイメージします。
進路、就職、結婚など人生の岐路にたったとき「こうなりたい」と未来をイメージして決断するはずです。
金運も同じです。
なんとなく「金運がよくなりたいなぁ」と思っていても、『金運=心』なので、揺れ動きます。
「自分にとって金運が良い状態とはどういうことなのか」
「だから、自分はどうすべきか」
がはっきりと見えてこなければ「金運が良くなった」とは思えないのです。
この決断は自分自身で行うことです。
人の意見や評価は関係ありません。
金運が良いと感じるのは主観的なこと。
他人から「金運がいいよね」と言われても、あなた自身が本当にそう思えなければ「金運が良い」とはいえないのです。